それを聞いた瞬間、握られた手にグッと力が込められる。
思わず顔をしかめると、白ウサギは小さく呟いた。
「…そっか…」
落胆の声。
しゅんと肩を落とした白ウサギは、そっと私から手を離した。
そして私を見て寂しそうに笑う。
「分かった。元の大きさに戻ったら、今度こそ君を出口に連れて行ってあげる」
「本当…?本当にいいの…?」
「もちろんさ!」
白ウサギが笑う。
ネコさんが姿を現したのは、ちょうどその時だった。
「ほら、持ってきたニャア。二人とも口を開けニャ…オイラが飲ませてやろう」
「ありがとう、優しいネコさん」
私と白ウサギは言われた通り口を開ける。
ネコさんが小瓶のフタを開け、中身の液体を私達の口内に半分ずつ流し込んだ。
それをゴクリと飲み込む。
すると、体はみるみるうちに縮んでいき…気づけば元通りの大きさまで戻っていた。
「やった…戻れたわ!」
隣の白ウサギも元通りだ。
喜ぶ私にネコさんがニヤリと笑う。
「用が済んだなら、オイラは消えるとするかニャ」
「ありがとう、ネコさん。この事はずっと忘れないわ」
「…そうかい、それじゃあなアリス。そこの白ウサギに道案内をしてもらいニャア」
ネコさんは小さく笑って、また姿を消した。
それに手を振っていると、白ウサギが私のもう片方の手を握って引っ張る。
「さぁ、おいで。出口に繋がる扉はそこだよ」



