「こんなにノドが渇いていたなんて…女王様はよほど酷い紅茶を出したんだろう!やはりあちらのティーパーティーなる物は好きになれないよ!」
「そうなの?こっちも紅茶を飲んでいるならティーパーティーなのではないの?」
「あっちはティーパーティー、こっちは茶会さ!堅苦しいあちらと違って、こちらは気楽にお喋り…愉快だろう?なんと素晴らしいんだ!」
三月ウサギはそう説明すると、満足げにニンジンをかじった。
それに帽子屋と白ウサギが苦笑する。
「まあ…合うか合わないかの違いですねぇ」
「そうだね、少なくともトランプ兵長達は女王様の淹れた紅茶を本気で好んでいるみたいだったし…好みの問題というかなんと言うか」
「何を言うんだ!こちらの茶会の方が良いに決まってる!いいかい、この際だから語らせてもらうが__」
三月ウサギのお茶会への愛が唐突に語られる。
それを聞き流しながら帽子屋が私のカップにおかわりの紅茶を注ぎ、白ウサギは適当な相づちをうちながらお菓子をつまんでいた。
確かに三月ウサギの言う通り、女王様のティーパーティーと帽子屋達のお茶会は違うかもしれない。
帽子屋は“合うか合わないかの違い”だと言っていたけれど…私に合うのはお茶会の方なのかも。
だって今、私はこんなに楽しいんですもの。



