扉の向こう側には、部屋の中とは思えないほどの美しい光景。
赤いバラが咲き誇るバラ園の真ん中に置かれた白いテーブル。
その上には紅茶が置かれていて、ほのかに湯気をくすぶらせていた。
そしてイスに座り、テーブルを囲む五人。
向かって左には絵画で見た通りの赤と青の騎士。
右にはオレンジと緑の騎士がいて、その四人に挟まれる形で真ん中に女王様が座っている。
一番偉い人だって一目で分かる豪華な作りのイス。
そこに腰かけている女王様は私と白ウサギを見てジトリとした視線を向けた。
「…わたくしのティーパーティーに、あなた達は呼んでいないのだけれど」
トゲを感じる口調。
明らかに歓迎はされていない。
こちらを警戒する兵長達の視線も痛かった。
それでも白ウサギはずんずんと女王様の元へ進んでいく。
「ご機嫌麗しゅう、女王様!招かれなくとも、客は勝手に来るものですよ」
「ふん、減らず口は相変わらずね白ウサギ」
鼻で笑う女王様の白い手袋越しの手が、ティーポットに置かれた。
その中身を二つのティーカップにそそぎながら、得意気に彼女は語る。



