その間に運ばれたのだろうか。
次に目が覚めた時、私の体はロープで拘束されていた。
「ここ、は…」
足には穴が開いたまま、手当てすらされていない。
目の前では豪華なイスに座った女王様が、四人の騎士をはべらせていた。
「よくぞアリスを追い詰め、捕まえてくれたわ。お前達を褒めてあげる」
そう言って一人一人の緩んだ頬をなでていく女王様は慈愛に満ちた表情を浮かべていて、あれだけ激怒していた人と同一人物だなんて思えなかった。
全員をなで終えた彼女は鋭い視線で私を射抜く。
「さぁ、さっさと罪人の処刑を始めましょう」
顔から血の気がひいていく。
「い、嫌…!離して!お願い、離して!」
スペードとクラブが両側から私の腕を摑み、拒む私を床に引きずりながらどこかに連れて行く。
その先には、黒光りをする大きな処刑台が見えた。
頭上でキラリと光るギロチンの刃が、私を冷たく見下ろしている。
「ねえお願い!話を聞いて…何でもするから!」
私の思いもむなしく、両手と頭が処刑台の下で固定される。
その時、私の服のポケットから何かが飛び出した。
その高い声が辺りに響き渡る。
「女王様、お待ち下さい!」



