「あはっ…女王様の事を忘れるなんて、とんだ命知らずのバカがいたもんだね~」
ドレスの少女の後方から、あざ笑う声が聞こえて視線を向ける。
そこには四人の男の子がいた。
それぞれがトランプの柄が刻まれた色とりどりの衣服を着用していて、腰や背中には武器を装着している。
「何見てるんだよブス」
ハート柄の赤い衣服に身を包んだ男の子が、私を見下すように睨みつけてきた。
鮮やかなピンク色の長い髪の毛。
それを顔の右横で一つに結んでいる彼は、不機嫌そうに腕を組んでいる。
「ハートは本当にアリスが嫌いだよねー」
その後ろからダイヤ柄の衣服を着た男の子が顔をのぞかせた。
彼は目元まで隠すふわふわの金髪を揺らしながら、“ハート”と呼んだピンク髪の男の子の肩に手を置いて笑っている。
「ハートもダイヤも分かってる?今はアリスなんかより、女王様のお疲れを労るのが先だよ」
静かに口を開いたのはスペード柄の青い衣服を着用した男の子。
後ろで結った長い黒髪が揺れる。
彼は二人に呆れたような視線を向けた。
「そうっすね」
それにクラブ柄の衣服をまとった、茶色い短髪の男の子も頷く。
一番背の高い彼は目線を“女王様”と呼ばれた少女に合わせて膝をつき、手を差し出した。



