囚われアリスは館の中


グルグルとスプーンで混ぜられた紅茶のように、目の前の世界が回る。


「おや、どうしましたかアリス…顔色が悪いですね」


帽子屋の声が反響する。

自分の体が左右に大きく揺れたのが分かった。

我慢できず、テーブルの上に突っ伏す。

カップに手が当たり、流れ出た紅茶がテーブルクロスを汚していく。

目を…開けていられない。


「これは今すぐ戻った方がいい。あなたが目覚めた、あの部屋にね」


最後に聞こえた帽子屋の声は、笑っているようだった。