あたし恋をしてるかも【恋愛短編集】



はぁ、アホな修のことだからまた下らないこと考えてんだろうな。


そんなことを考えていたら、急に首筋に、ひんやりとした手があたった。


「ひゃっ!」


びくっと体が反応し、変な声が出る。

そして修のクスッという笑い声が聞こえた。


「ちょっと修!何してんのよ!」


「くくっ……ひゃぁ…だって…。」


何をしているのかと思ったら、こいつ…私のこと笑ってるし。

む、むかつく…。


「修!あんたねぇ!いい加減…」


ついつぶっていた目を開けてしまった私。

すぐ目の前には、修の顔があった。


「ばっか、お前!目ぇとじろって!」


また無理やり、目を閉じさせる修。


あまりに一瞬のことでよくわからなかったけど、修は私を抱き締めるみたいに首に手を回していた。

そして、すごくすごく近い修の顔。


何よ、修のアホ。

何でこんなに、ドキドキさせるのよ。