あたし恋をしてるかも【恋愛短編集】



Game Start!


戦いのゴングが鳴る。


私が選んだキャラクターは、空手家風の女の子。

一方、修が選んだのは見るからに弱そうなくまの着ぐるみ。

弱いくせに、どうしてこんなの選択するんだか…。



「うわっ!杏てめぇ!」


試合開始わずか5秒。

私の華麗な技がきまる。


「くそー!なんでだぁ。」


そりゃあ、私が明らかに技を繰り出そうとしてるのに、防御の姿勢をとらないんだから。

当たり前だ。



「あのねぇ、修。何回も言ってるけどこのボタンを押したら防御……」


「やぁーっ!!」


私が親切に教えてやっているというのに、不意をついて攻撃をしてくる修。


て、てめぇ…

私は心の中でつぶやいた。


そっちがその気なら、私だって容赦しない!