あたし恋をしてるかも【恋愛短編集】



「実際わかんなかったけど、東京駅なら通ってるかなーって適当に答えたらさぁ…。」


いや、電車じゃないし。

山手線、みたいなのじゃないし。


私はあきれて返す言葉が見つからなかった。


そんなことはおかまいなしに、ゲームをセットし始める修。

仕方がないから、私もそれに参加する。


Push Start!

格闘ゲームが始まる。


意気揚々とゲームを始めたが、このゲーム、修はとことん弱い。

9割の確率で私が勝つ。

あとの1割は、修が負けすぎていじけた時に、わざと負けてやるからだ。


「よ〜し!今日も勝つぞ〜!」


腕まくりをして修が張り切る。

今日も、じゃないでしょ。

全く、アホなんだから…。


私もコントローラーを握り締める。