色褪せて、着色して。Ⅷ~スノードロップ編~

 まさか、誕生日会をしてもらえるとは。

 半分は夢じゃないかと疑った。
 定番だけど、頬を思いっきりつねったけど痛かった。

 バニラは「あり合わせで申し訳ないのですが…」といいながら。
 ごっそりとクッキーとパウンドケーキをテーブルに並べた。
「急いだものですから」と言いながら、綺麗にカットしたフルーツの盛り合わせもテーブルに置いた。

「さーすがバニラちゃんっすね。侍女の鑑っすな」
 とトペニは上機嫌で、バニラを持ち上げたが。
 私は内心、気が気ではなかった。
 いつか…いや、絶対にいつかはバニラが人間じゃないことがバレるに決まっている。

 だが、私の心配は杞憂だったのか。
「すごいですねー」とスズメと太陽様も言った。

 このメンバーで話すことってあるのかなあと思いながらも。
 2時間、ずーとお喋りしながら。
 ゲラゲラと笑い転げた。