色褪せて、着色して。Ⅷ~スノードロップ編~

「やはり…そうなのですね」
「え、そうなのですねって、バニラ。どういうこと!?」
「立ち話もなんですから、ダイニングルームに。あ、トペニ様! トペニ様も」
 玄関に向かってバニラが叫んだ。

 一体、何がどうなっていることやら。
 ダイニングルームに一同は座って。
 バニラがお茶を淹れてくれた。
「実は、オーロラ姫様のところへ伺いましたところ、もぬけの殻だったんです」
「え!?」
 もぬけの殻というのは、どういう意味だったけかとフリーズする。
「やっぱり。なんか朝から人の気配がないと思ってたんです」
 バニラに同調して言うスズメに首を傾げるばかり。
 バニラとスズメは、これ以上話していいのかとばかりに太陽様を見た。
 …もしかして?

 最悪の事態が起きてしまったのだろうか。
 オーロラ姫がそもそも。
 この国にやって来たのは、余命わずかな時間を過ごすためなのだ。
 2人はその最悪の事態を思い描いているに違いない。

 太陽様は喉が渇いていたのか。
 お茶をごくごくと飲み干すと。
 ティーカップを置いた。

「オーロラ姫は引っ越しました」