財閥令嬢の私が、三つ子の不良御曹司に世界を教えられるなんて

そして翼。

翼が一番酷かった。

庭園で話しかけた時も。

昼食で隣になった時も。

どこか冷たい。

ある日。

六花が勇気を出して話しかけた。

「翼様は普段どのようなご趣味をお持ちなのですか?」

すると翼は本から目を上げる。

そして。

ふっと鼻で笑った。

「どうせ裕作さんの命令でここに来たんだろ?」

六花の表情が固まる。

「かわいそーに」

その声には同情が混じっていた。

だがそれ以上に。

蔑みがあった。