財閥令嬢の私が、三つ子の不良御曹司に世界を教えられるなんて

最初に行くのは浅草の浅草寺。浅草集合でも良かったんだけど、六花が電車に乗ったことがないって言うから東京駅集合にしてあえて電車で浅草に向かうことにしたんだ。

「最初はどこに行くの?」



「浅草寺だよ。仲見世通りは食べ歩きで有名なんだ。」

僕が答えると、六花が頭の上にクエスチョンマークを浮かべる。

「食べ歩き……?立食パーティーのようなものなのかしら」

「えーと、多分違うな。とりあえず電車に乗っていこうぜ!Seeing is believing!!」

蓮は説明を放棄しちゃった。

先頭の蓮がICカードを翳して改札を通り、六花もそれに続いてカードを改札に翳す。

あれ?六花ってICカードもってたんだ。

……なんで驚きはすぐに別のベクトルの驚きで塗り替えられた。

六花が何度翳しても改札を通らないのを訝しく思った翼がカードを確認すると、それはブラックカードだった。

もう驚きすぎて声も出ない。

やっと絞り出したのは、、、

「えっと、なんでブラックカード持ってるの?」

なんて情けない問い。

六花はブラウンの瞳をぱちくりさせながら答える。

「えっと、紫苑兄様が、欲しいものがあったらすぐに買えるようにって持たせてくれまして……カードっていったらこれしか思いつかなかったのでこれでゲートを通れるのかなぁと。」

「あれは改札って言うんだ。で、みんなが翳しているのはブラックカードじゃなくて、ICカードっていう専用のカード。まず、六花のICカードを作りに行こっか。」

いち早く正気に戻った翼が律儀に説明してくれた。

すでに改札を通っている蓮は呆然とこっちを見ているだけ。

先頭を歩いてた蓮が先に六花に説明してたらこんなことにはならなかったのに!

【side 碧 end】