財閥令嬢の私が、三つ子の不良御曹司に世界を教えられるなんて

「今六花何してるのかな。」

全員が心の中で叫んだ。

知らん!!!!!!!!!

その日の昼。

社員食堂、僕は同僚たちと昼食を食べとった。

すると隣の席から聞こえてくる。

「今日何回目?」

「十五回。」

「まだ昼なのに?」

「今日はハイペースだな。」

全員が慣れきっていた。

別の社員がため息を吐く。

「お嬢様早く帰ってきてくれ……。」

すると周囲が一斉に頷いた。

「分かる。」

「社長の精神安定剤だもんな。」

「最近ちょっと情緒不安定だよね。」

「昨日なんて会議中にお嬢様の話してたぞ。」

「先週はパーティー会場でお嬢様の写真見せてた。」

「親バカじゃなくて兄バカだな。」

「いやもう病気だろ。」

全員一致だった。

その頃。

社長室では。

紫苑がスマホを見つめていた。

「今日は電話出てくれよ〜。」

切実な声だった。

そのころ、秘書室所属のの全社員が心を一つにしとった。

――お嬢様、

――お願いです。

――一回でいいので社長に会ってあげてください。

――このままだと社長より先に社員のメンタルが限界です。


【side 高橋務 fin 】