「でもさ、でもさ?」
キラキラとした瞳でこちらに身を乗り出してきたリンコ。
一気に近づく、隙なく整った顔。
ぱっちりと上がったまつ毛に飾られた、大きな瞳。
がっつり開いた胸元は、今にも豊かなバストが零れ落ちてしまいそう。
その見た目に圧倒されながら「な、なんですか?」と尋ねると、困ったように眉を寄せた。
「ユキちゃんって、モテるじゃない?」
「そうですね」
「だからアタシ心配で」
「そうですよね」
「あーんないい男なんだし、独り占めできるなんて思ってないんだけど」
妙に謙虚。
それでいて、余裕を感じる物言い。
「はあ」と曖昧な返事をした。
「実際、他にもいっぱい女いるし」
「……そうなんですか?」
ユキはたしかにモテる。
でも、どれも『客』と言っていて、彼女とか、そういう特定の女性関係のことを私は聞いたことがない。
リンコが初めてだった。
「そうよ?客ともよく遊んでるじゃない」
そうなんだ……。
なんだか、複雑だ。
ユキは私にとって雇い主だから。
こういう生々しい話を聞くのは、少し気まずい。


