余所者-よそもの-【 2 】



そうして、この日はこれ以上何も話さず、シドは私を帰した。

……AnBarへと。


店についた頃には、すっかり営業は始まっていた。


ユキはもう仕事へと出て行ってしまっていた。

サンコンは何事もなかったかのように、いつも通り私に接した。


バンは──……。
ひたすらに私を憎いものか、汚いものを見るような目で睨み続けた。


営業が終わり、二階の自室へと帰れば。

──私のベッドの上には、ゴミが散乱していた。


レモンやライムの搾りかす。
チーズの包み紙。
営業中に出たベタベタとした汁の滴る生ごみたち。

それから。
ユキが今日食べるはずだった炒飯も、きっと手つかずのままベッドの上で、冷えて固まっていた。


この日からだった。

繋ぎ止めたい私の大切な居場所が、まるで針のむしろに変わったのは。