余所者-よそもの-【 2 】



「んじゃ俺、買い出しいってくるわー」


買い出し用のポーチを持ったバンが、出入口に向かった。


そうだ、私も働かなきゃ。

仕事、仕事……。



「──……出ていけっ!!!!」



突然のことだった。

バンの絶叫が、店内に響き渡った。


声の方を振り返ると、バンが立っているのは、正面出入口の通路に入る手前。

その背中は、まるで縄張りを荒らされた狂犬のように、殺気立っていた。


……誰か、入ってきた?


開店前の、この時間。

顔を見るなり、バンが噛みつく相手。


まさか──……。


「いやぁ。お邪魔します」


まだ照明の点いていない、奥の通路から。

闇に浮かび上がるように姿を現したのは──野間。


ペコペコと会釈をしながら歩き、立ちはだかるバンのすぐ目の前で足を止めた。