「バンくん。遅刻してるけど」
「いやぁ。完ッ全にジャンプが俺を呼んでたね!」
「………」
「どのみち今から用意したって遅刻だし?先にジャンプ読むわ!」
開いた口が塞がらない。
すると呆れかえった私の背後から、何かとてつもない気配がした。
「……バンくん」
ぬ。
と、私の前に出たサンコン。
床に胡坐を掻き、その上にジャンプを広げるバンの頭上に、大きな……大きな影が落ちる。
「ん?」
ジャンプから目を離さないまま、首だけで振り返ろうとしたバン。
その顔がこちらに向くよりも早く。
サンコンの巨大な手が、その頭頂部をガシッと鷲掴みにした。
そのまま真っ直ぐ持ち上げられ、床から浮いたバンの足が、ぷらぷらと揺れる。
「アダダダダッ!!ぃ痛いぃぃっ!頭がっ、頭が割れるぅぅ」
「働きましょう」
ドサ、と床に落とされたバン。
サンコンはその傍らに落ちたジャンプを拾い上げると、両手をそれぞれのページにかけた。
「や……やめっやめてくれっ!頼むから……!!」
必死の懇願も虚しく。
──ビリビリビリビリ……。
「ああああああああああ」
サンコンは分厚いジャンプを真っ二つに。
それでも飽き足らず、何度も何度も引き裂いた。


