余所者-よそもの-【 2 】



「バンくん。遅刻してるけど」

「いやぁ。完ッ全にジャンプが俺を呼んでたね!」

「………」


「どのみち今から用意したって遅刻だし?先にジャンプ読むわ!」


開いた口が塞がらない。

すると呆れかえった私の背後から、何かとてつもない気配がした。


「……バンくん」

ぬ。
と、私の前に出たサンコン。


床に胡坐を掻き、その上にジャンプを広げるバンの頭上に、大きな……大きな影が落ちる。


「ん?」

ジャンプから目を離さないまま、首だけで振り返ろうとしたバン。

その顔がこちらに向くよりも早く。


サンコンの巨大な手が、その頭頂部をガシッと鷲掴みにした。

そのまま真っ直ぐ持ち上げられ、床から浮いたバンの足が、ぷらぷらと揺れる。


「アダダダダッ!!ぃ痛いぃぃっ!頭がっ、頭が割れるぅぅ」

「働きましょう」

ドサ、と床に落とされたバン。

サンコンはその傍らに落ちたジャンプを拾い上げると、両手をそれぞれのページにかけた。


「や……やめっやめてくれっ!頼むから……!!」

必死の懇願も虚しく。


──ビリビリビリビリ……。

「ああああああああああ」


サンコンは分厚いジャンプを真っ二つに。

それでも飽き足らず、何度も何度も引き裂いた。