余所者-よそもの-【 2 】



「アオイは……何なの」


「さぁ」

「………」


「ただ、私はずっと見ている」

「………」

「この、シトウの街を」


いい加減、わかる言葉で教えてよ。


「アオイは、何を知ってるの?」

口を開けば、アオイに背中を向けられる。


これ以上は話す気がない。

そんな態度だった。

「……送ってく」


「送られるのはお前の方だろ」

「何、言って──」


その途端。
後ろから近づいてきた、バイクのエンジン音。

迫る音に振り返れば、見覚えのある大きな車体が目に映る。


「カナコさん!一人でRe:bidoを出ないでください!!」


野間の乗ったバイクが、目の前で停車した。


「………」

前を振り返る。


アオイの背中が遠退いていく。

それはまるで、夜の闇に溶けていくようだった。



──あの子は一体、何?