「とにかく、ついてくるな」
「………」
そうは言われても。
一人で帰すわけにはいかない。
アオイはふいに足を止め、今度は身体ごとこちらを振り返った。
「しつこい」
嫌がってるのはわかるんだけど。
……どうしようかな。
「………」
「………」
険しい顔をするアオイから逃げるように視線を落とした。
彼女の首からぶら下がるカメラのレンズと目が合う。
「……どうして、私を撮るの?」
今日もアオイはシャッターを切った。
初めて会った日も。
「お前は……」
迷うような声。
続きが聞きたくて、顔を上げた。
「お前は、このままだと引き返せなくなるぞ」
何の話?
写真のことを聞いたのに……。
「引き返すつもりがないのなら、いい」
「ごめん……よく、意味が」
わからない。
「紫藤はお前に、何を求めてるんだろうな?」
……さっきから。
アオイは、何の話をしているの……?
違う、この子はずっとだ。
ずっと、わからない言葉で私に警告してる。


