「今からどこに行くの?」
「お前に関係ないだろ」
「家に帰るの?」
「だから……お前と話さないって、そう──」
「家は近くなの?」
「………」
「お父さんとかお母さん、心配してない?」
ものすごく睨まれた。
それにしても、綺麗な顔をしている。
何歳くらいなんだろう。
妙に大人びて見えるけれど、見た目はスレてないし、どちらかと言えば真面目な風貌。
「アオイちゃんって、中学生?」
「………」
「私も中学生のとき──」
「あーもうっ!うるっさいな!!」
今度はアオイが私の言葉を遮った。
大人びてはいるけど、怒った顔はどこか幼い。
「ついてくるな!」
「だって……」
「……中学生じゃないし。高校生だし」
「それでもこの時間に一人で出歩くのはやめた方がいいと思う。危ないよ」
「お前は親か」
「私の方が年上だもん」
親じゃなくたって、心配する。
この街だし、余計に。


