余所者-よそもの-【 2 】





「……かぁこ?」



そこで、腕の中の彼女の胸の動きが、不自然に止まったことに気が付いた。


呼吸をしていない。

顔からみるみる血の気が引いていく。



「……ダメだ。息をしろ!」


ユキは慌てて彼女の身体を抱き起こした。

考えるより先に、身体が動いた。


頬から顎を包み込むように触れ、そっと、唇を重ねた。


口づけのまま、彼女の口を開く。

喉の奥まで自分の舌を深く差し込み、気道を確保する。



……かぁこ。おいで。

俺のところへ、帰ってこい。



ユキは自分の肺に残る息を。

彼女の中へ、すべて注いだ。


――命そのものを、押し込むように。