ツツツ、と。 カナコの手から溢れ出た血が。 ユキの皮膚を伝い、彼の腕から一筋の線になって流れる。 ぼたん。 ユキの肘先から一雫の赤が、零れ落ちた。 真っ白なシーツに付いた小さな血の染みが、じわじわと四方へ広がっていく。 落ちて、どんどん、広がっていく。 優しい痛みが、胸の奥で、音もなく広がっていく。 止まらない。 ……なんだ。 この、痛み。