余所者-よそもの-【 2 】



「もう、シドに頼っちゃダメだって思った」

「なにをだ」


「私、彼のこと忘れない。自分がやったこと全部、ちゃんと向き合おうと思う」


彼のことも、自分がやったことも。
何からも、もう目を背けない。

シドの熱に預けるんじゃなくて。
自分自身で、自分の中で。


「………」

するとシドは、言葉なく私を突き放した。

肩を押され、身体がよろめく。


「なるほどな。俺はもう要らねぇって話をしにきたのか」


そう言って私に背を向け、テーブルの上の煙草とジッポを手に取った。

白い煙草を口に咥えて──キン、とジッポを鳴らす。


ベッドの縁にドサッと腰を下ろし、ゆっくりと煙を吐きだした。


「シドには、とても感謝してる」


シドがいなきゃ、きっと今も、立ち上がることすらできずにいた。

あの日、あのとき。
どうしようもなかった私を、見つけてくれたから。

受け入れてくれたから、引き受けてくれたから。


独りぼっちじゃなかったから。

だからもう一度、ちゃんとタカと向き合おうって思うことができた。