──────……
──……
「──おしまい」
目の前のベッドへ視線を落とす。
カナコちゃんは、遠い目をして天井を見つめていた。
「子守歌にしては、ちょっと重かったか」
布団をかけ直してやれば、ゆっくりとこちらを振り返る。
その顔は、今にも泣きだしてしまいそうな表情だった。
「コタコ……くんは」
言いかけて、首を横に振る。
「いいよ。もう昔のことだ」
俺はなるべくわかりやすいように、笑いかけてやった。
遠慮がちなカナコちゃんが口を開くのを、じっと待つ。
熱に浮かされた瞳はゆらゆらと揺れていた。
それでも彼女は必死に考え、言葉を選んでいる様子だった。
「……コタコくんと出会ったこと、後悔していますか」
伏せられた瞳。
こんなことを聞いてごめんなさい。
そんな、カナコちゃんの心の声が聞こえてきそうだった。
「いいや。感謝してる」
「感謝……」
「だって、コタコがいなきゃ俺はユキと友達になれなかった。コタコがいたから、ユキと出会えて、サンコンと出会えた。コイツらがいたから、今の俺が在る」
「………」


