余所者-よそもの-【 2 】



俺たちはインターホンを押すのをやめた。

その代わりに、毎日ルーズリーフを何枚かポストに投函した。


それは、授業の板書を書き写したもの。

それから。
次回のテスト範囲と、出題予想。


ずっとコタコがユキにせがんでいた、勉強の秘訣。


ユキはあれだけサボっていた授業を毎日、毎時間、欠かさず受けるようになった。

『授業に出席することに意義を見いだせない』

かつてそう言っていたユキが、今ではコタコの代わりに教室の黒板にかじりついている。


コタコへ届けるためだけに、すべての授業を受け。

ルーズリーフに丁寧な文字を書き連ね。

ユキなりのポイントを、毎ページの隅に添えて。


そんなことを、ただひたすら繰り返すうちに。

あっという間に季節は巡り、寒い冬。