まあ、言っても。
コタコだって、一時的にカッとなっただけ。
日を置いて頭が冷えれば、また能天気になって謝りにでも来るだろう。
俺はそう、軽く構えていた。
その予想は、見事に外れた。
コタコはその日を境に、一切俺たちと口を利かなくなった。
待てど暮らせど、コタコが屋上の扉を開けることはなかった。
廊下でばったりすれ違おうが、階段で顔を突き合わせようが、目を見ることも、声をかけてくることもない。
完全スルーを決め込んでくるコタコに、こちらから声をかけようかと思った。
でも、休み時間も教室でカリカリと机に向かう姿を見れば、どうにも声をかけづらい。
せめて次のテストが終わるまでは、そっとしておくことにした。
きっとまた、普通に話せる日がくる。
俺やユキ、サンコンは、変わらず屋上に集まって過ごした。
ユキはコタコがいなくなっても、特に変わった様子はなかった。
コタコの話をすることもなかった。


