余所者-よそもの-【 2 】



イタ校との騒動の後、俺の周囲は一変した。


「潤くーん!おはよっ!」

「おー!前髪切ったのか。また可愛くなっちゃって」


可愛い女の子たちとの、爽やかな朝の挨拶。

こんなのは以前のまま。
たまらない幸せ。


「潤ちゃーん!おはよう!」

「………」

「あれれ?潤ちゃん?おかしいなぁ、聞こえてないのかなぁ。おはよーう!おはよーう!」

「……聞こえてるよ!!うるっせぇんだよっ朝っぱらから!」


甲高くて耳障りな、もっさりメガネの声。
朝から不快だぜ。


「なんで?どうして?さっきの女の子には快く返してたじゃないか!」

「性別が変わったらまともに相手してやるよ」

「そんなぁ……」

短い首をがっくりと垂れたコイツに、俺は深いため息を吐いた。


「ところで潤ちゃん、ユキくんは?」


「……ユキくん?」

誰だそれ。


すると、福の神みたいに丸っこいコイツの顔が、みるみる真っ赤になった。

シュウウ……と、蒸気でも噴き出しそうだ。


「み、瑞生くんのことだよ……。もうそろそろ、いい頃合いかなって」

「キッモ!!なんだよ頃合いって!カップルか!」

……気持ち悪い。


「じゃあまたお昼にねー!」

「おー……」


俺も焼きが回ったかなぁ。

ついこの間まで、昼休みの貴重なフリータイムは女の子と過ごす時間だったのに。


「………」

いつも通り、ぼうっと午前をやり過ごす。

あっという間に昼休みのチャイムが鳴った。


「潤くん、一緒にお昼食べない?」

「うーん……」