余所者-よそもの-【 2 】



「お前が相手か」

「ああ」


向かい合った二人。

改めて見ると、体格差は一回りどころじゃない。

無理だって。
よせって。

そんな祈りも虚しく、熊が瑞生に襲い掛かった。


「ダァァァラァァッ……!」

大きな拳がブゥン……ッ!と風を殴った。

「………」

瑞生は大振りの拳を冷静に見極め、軽く避けた。


「次ゃ、当てっぞ!」

再び鈍器のような拳が振り上げられる。


それでも瑞生は寸前でかわし、熊の脇へ滑り込んだ。

そのまま肘先を、後頭部へ槍のように突き込む。


「……ア?」

熊は、予期せぬ反撃に呆然と声を漏らした。

痛みよりも、あまりに早い瑞生の動きに、なぜ自分が攻撃を受けたのか理解できていないようだった。


「なん……しよった?」