余所者-よそもの-【 2 】



声の方を振り向けば、黄色いビールケースから立ち上がる大男。

……イタチのリーダー格だ。


「………」

立ち上がった男の全貌を見て、よくわかる。


二メートル近くあるタッパ。

全身を分厚い筋肉で包んだ、屈強な肉体。


総じて、人間というより獣。

ソイツは巨大な熊のような男だった。


一声で全員を制止させた熊は、ドスンッ! と地面を踏み鳴らして進み出る。


「ワイがやる……おどれら、どっちが強いんじゃ」

地響きのような声で、俺か瑞生のどちらかとタイマンを張りたいと言ってきた。


──ジリ、と、砂利を踏みしめる音。

俺は信じられない気持ちで目を見開く。


瑞生が何の躊躇いもなく、前に出たからだ。


「……待て。無理だ、あんなの。やめとけ」

瑞生はゆっくりと振り返り、


「大丈夫。俺、アッチの方が得意」

……意味がわからないことを言った。