余所者-よそもの-【 2 】



「………」

俺は「んー」と教室の蛍光灯を仰ぐ。


……はぁ。

怠惰な足取りで教室を出て、階段を下った。


一階の踊り場に出たときだった。

「あ」


ばったりと鉢合わせたのは、瑞生。


俺と同じくらいダルそうに、向かいの階段から下りてきた。

……コイツがダルそうなのは元々か。


「どうする?」

俺は目が合ってすぐに尋ねた。

すると瑞生は口の端を少しだけ上げて、綺麗に微笑んだ。


「潤ちゃんはすごいね。昨日言ってた通り、本当に大勢で来た」


いや、感心してる場合かよ。

そう心の中でツッコんだ。


でも、俺もなんかおかしくなったのかもしれない。


いきなり名前で呼ばれた。

しかも、笑いかけてきやがった。


「………」

勘弁しろよ。

うっかり芽生えちまうじゃねーか。