余所者-よそもの-【 2 】



「なんだよ……」

「じゃあ、なぜ君は助けに入った?あまりに非合理だ」


終わらない喧嘩に手を出した。

けど『非合理』と言ってしまえば、そもそも人の喧嘩に割り込むこと自体がそうだ。


「それはお前だって同じだろ」

「そう。だからさっきからずっと考えてる。でも、わからない」

「は?」


「なんで、この身体が勝手に動いたのか」


何言ってんだ、コイツ。


「……そりゃ、人間なんだから、そういうこともあるだろ」


不可解な疑問。

俺は差し障りのない回答をして、地面に置いてあった自分のスクールバッグを片手で拾い上げた。


「それから。俺は『君』じゃなくて『潤』だから。次会ったらちゃんと名前で呼べ」

「………」


返事をしない瑞生。

代わりにもっさりメガネが大きな声で「またね!潤くん!」と手を振った。