俺たちは、不良たちの転がった路地裏を離れた。
──駅の高架下。
もっさりメガネは鼻水を垂れ流しながら、わんわんとむせび泣いている。
「ううっううう……ありがとう。ありがとう、瑞生くん……。それから、君は?」
しゃくり上げながら尋ねてきた。
一緒になって、瑞生が俺を見た。
その色素の薄い瞳は、何を考えているのかわからない。
「俺の名前は潤。お前らと同じ2年だよ」
名乗った俺を、瑞生は華麗にスルー。
『よろしく』もなければ『ありがとう』もない。
あっさりと俺から視線を外して、さっきまで自分たちがいた裏路地の方向を見る。
「さっきの奴らは何?」
誰に言うでもなく、ぽつりと呟いた瑞生。
なんだか悔しい俺は、早口になって教えてやることにした。
「イタ校の連中だな」
「イタ校?」


