余所者-よそもの-【 2 】



「──……え?」

足先の方向を変えた、その瞬間。

目の前を、何かが風のように駆け抜けた。


振り返れば、

「み、み……瑞生くん?」


なんと、瑞生がもっさりメガネを庇うようにして立っている。


「んだぁ?てめぇ。その制服は”カモ”だな。いいぜ、お望み通り一緒にボコってやんよ」

不良たちは瑞生に向かって凄んだ。


瑞生に喧嘩なんかできるわけがない。

マジで、もっさりメガネ諸共やられる。


そう思った俺は。
なぜか、このとき。

……勝手に身体が動いた。


「なんだ?てめっ……グぁ……ッ!!」


瑞生に向かって拳を振り上げた男を、右ストレートで殴り伏せた。

すると、間髪入れず俺の背後から別の男が迫ってくる。


「──がァハ……!!」

振り返ったときには、瑞生がそいつをアッパーカットで沈めていた。