「お弁当、作ってきたよ!」
女の子がピンクの可愛らしい弁当箱の蓋を開けた。
すると、彩り豊かに飾られたお弁当がこんにちは。
俺の為に早起きして、俺の為に一生懸命作ってくれた料理。
「すげぇ旨そう。ね、早く食いたい」
「待ってね、待ってね」
嬉しそうに肩をすくめて、巾着から箸を取り出すその子をじっと見つめる。
差し出された箸を受け取る時は、彼女の指先に少しだけ触れて。
「ありがとう」
そう微笑むと、女の子の白い頬がほんのり赤く染まった。
その反応を楽しんでから、メインのおかずを一口。
「どうかな?」
「最高。超旨い」
「よかったっ!」
勢いよく箸を進めながら、隣の女の子の弁当箱をちらりと覗く。
「弁当箱小さくね?それで足りる?」
俺に用意してくれたものの半分ほどしかない、幼稚園児サイズの弁当箱。
「全然足りるよ?」という女の子に「だからそんなに身体が細いのか」と褒めた。
「もっと食べた方がいいぞ、ほら」
自分の弁当からおかずを一つ、口元へ。
驚いたように目を見開いた女の子は、また顔を真っ赤にして、小さな口を開けた。
「美味しい?」
「私が作ったお弁当だもん……」
「それもそうだな」


