余所者-よそもの-【 2 】



「ユキってさ。昔……つっても高校時代だけど、誰とも喋らねーヤツだったんだぜ」

「はあ……」

突然、何の話だろう。


「今となっちゃ、ビジネスのために他人と関わるようになったけど、アイツの基本は”人と関わらないこと”」

それは、なんとなく知ってる。


「理由は、自分でコントロールできる範囲の物事以外は信用できないから。昔っからそう」


「……じゃあ、学生時代のユキさんはずっと独りぼっちだったんですか?」

「いや?」


潤はグッと立てた親指の先で自分を指した。


……あ、そうか。
ユキの高校時代を語る潤は、今でもユキと仲がいい。

ということは、ユキが独りぼっちだったのは潤と出会うまでの話ということ。


「潤さんがユキさんの初めての友達だったんですね」

「それも違う。俺は2番目」

「じゃあ、サンコンさん?」

「サンコンは3番目」


「じゃあ、ユキさんの最初の友達って……」


潤はどこか寂しそうに、薄く笑った。



「少し、子守唄代わりに昔話をしようか」

「昔話?」



「俺とユキと、サンコンが出会った頃の話を──…」