潤は私の靴を持って寝室から出た。
やがて戻ってきた潤の手には、ミネラルウォーターのペットボトル。
リビングから取ってきたんだ。
「潤さんって……ここに来たことあるんですか?」
「引っ越してすぐな。んでも、アイツすぐ散らかすから。家に上がったのはその時だけ」
なるほど。
だから間取りだって覚えてるんだ。
潤の手元で、ペットボトルのキャップがパキパキ……と音を立てて開く。
差し出された水を一口飲むと、潤はペットボトルを受け取り、キャップを閉じてくれた。
「さて、横になって」
潤に背中を支えられ、ゆっくりとベッドに身体を倒した。
「熱、高そうだな」
服越しにも熱が伝わったのか、潤は心配そうに布団をかけてくれた。
近くにあったチェアをベッドの脇まで運び、腰を下ろす。
「寝れそ?」
……眠れはするけど。
ユキが帰ってきたらどうしようって気が気でなくて、とても目を閉じる気になれない。


