余所者-よそもの-【 2 】



夜の路地。
暗い夜空を背に、黄色い街灯の光が降り注ぐ。

スポットライトのように照らされた、潤の端正な顔。
私は腕の中からぼうっと見上げていた。


何がなんだか、わからない。

だけど、ひとまず。


「……潤さん、ごめんなさい」

「カナコちゃんが何を謝ることがあるんだ?」

「この状況の全部……」

「どーしてそうも、まるっと自分のせいにしちゃうかな」

「だって」


「一つ言っておいてやる。どんな理由があっても、男が女の子を殴っていい理由なんかこの世に一つもない」

「………」

「カナコちゃんは怒っていいし、悲しんだっていい」


……潤は、優しいな。


「鼻血、止まった?」

「はい。ハンカチ……すみません」

「いーよ、そんなの」


もう使い物にならない高級なハンカチ。

今度新しいものを買って、返そう。