余所者-よそもの-【 2 】



急いで身体を起き上がらせると、頭がクラクラした。


「──……ぃてんのかよ!」

「なに?」

「無視してんじゃねぇよ、クソ女!」

「うん」


「もういい加減、ここ出てけっつってんだよ!」

「わかってる」


吐き気がする。
頭が痛い。

遅刻する。
用意しなきゃ。

ふらふらとロッカーの前に立って、扉を開けた。


「みんなお前のこと邪魔だってよ!」

「うん」


「リンコってヤツも、昨日すんげぇブチ切れてた」

「うん」


「ユキさんも、サンコンだって──」


「……知ってる!!」


もう、わかってるから。

わかってることを、わざわざ言葉にしないで。


クラ、と頭が揺れる。
そのままロッカーを閉じると、ガンッ!!と大きな音が響いた。


「あ?テメ、ざけんなよ?」


きっと、私の態度が大きく見えてしまった。

バンが私を睨みつけてくる。

私は目を逸らさなかった。


「……知ってる。だから、ちゃんと謝るの」

迷惑をかけて、ごめんなさいって。