余所者-よそもの-【 2 】



「八賀さん……わからない」

「せいぜい、受け入れることやな」


受け入れるって、何を?


そこで、見慣れた軒先に着いた。

八賀の家だ。


八賀が──ガララ、と年季の入った引き戸を開ける。

中から香ってきた懐かしい匂いに、やっぱりおじいちゃんの家を思い出した。


「人生、よぉ味わえっちゅうこっちゃ」

「……え」


そう言って私から荷物を受け取るなり、八賀は家の中へ引っ込んだ。

ぴしゃり、と引き戸が閉まる。


「………」

扉が閉まる寸前。
八賀はやっぱり、前歯を見せてわざとらしく笑っていた。


「わかんないってば……」


閉じた引き戸を見つめたまま、呟いた。

返事のない扉の前に、私の声だけが残った。