「彼氏がなんだー!!独りぼっちのクリスマスがなんだー!!あたしは負けねぇ!!」



奈美は、部屋に入ってマイクを握るなりそう叫んだ。
隣りの部屋にも多少漏れたらしく、笑い声が聞こえた。



「どうしたのかな…奈美。お酒なんて飲んでないよね?」



「飲んでない飲んでない。未成年だし。奈美さぁ、会っちゃったんだって」



一人盛り上がる奈美を横目に私たち3人は話した。



「誰と?」



「元カレ」



麻帆はそう言って続ける。



「元カレがさ、彼女連れて歩いてたんだってさ」