35人の王子様。

「おーい。お前お坊ちゃまなんだろ?」

「じゃあ、ジュースなんかも、安いもんだろ?」

「え...?」

おれは、この幼小中高大一貫校学園長が莉仁のお父さん。

そしてお父さんは、ものすごい資産家なのだ。

それを利用して、俺を使ってくる。これが始まったのは小学3年生からだった。

おれはとにかくチヤホヤされていた。

それを気に入っていない生徒たちがいるんだ。

おれはちやほやされたくないし、みんなと一緒に学校生活を送りたい。

それなのに、それなのに、それなのに、それなのに!

「うん、わかった。買ってくるね。なんのジュースが良い?」

「え?マジで行くん?」

「パシリにできそうじゃね?」

と小声で言っている。

「じゃあ、俺はコーラで!」

「うーん、俺は、サイダーで!」

「おれも、サイダー!」

「わかった。買ってくるね。」

ずっとそれが続いた。あの時の俺からしたら、仲良くしてるって思ってたんだろうな。

ときにはそれがエスカレートしていった。

新しいゲームがほしい。とかそんなことも出てきた。

流石に辛いので中学2年生のときにお父さんに俺が伝えたのだ。

それで、転校になったとき、最後にあの3人はこういった。

「お前は俺らが居ないと、みんなを傷つけから!俺らを、理事長に言ったこと、後悔しろよ!」

「お前は他の人達とかかわらないほうが良いぞw」

「そうそうwお前は俺達が居ないといけないからなwww!」

「え?」

「沼田さん。本当にそんな事に気づかなくてごめんなさい。どうかクビだけは!」

「うん。それは大丈夫です。」

「本当ですか。なんとお優しい。」

俺はそう言われて育ってきた。

いつも一緒にいるあの4人は高校に入ってからこの学園に入っているから俺の本当のことを知らない。

でも、知ってなくてよかったと思う。

知ってたら、距離を置かれるから。

こうしてないと、俺は1人になる。

だから、みんなと話されて、行くんだろうな。