「……俺もついてく」
蓮見くんのことだから、そういう気がしていたが丁重に断った。
まだ、夕方なので校内に残っている人がいなくても、部活の人たちがいる。どこで2人でいるところを見られているかわからないので、危険だ。
「けど……」
と食い下がる彼に、数回のやりとりの末、
折衷案として、10分以内に戻ってこなかったら蓮見くんが探しに来る、ということでどうにか話がまとまった。
たしかにそれなら、仮にこないだみたいなことが起こっても、すぐに発見できるし、
教室までのルートをしっかりと伝えたので、道順がわかっていれば、そこから離れた場所に行けないはずだ。

