「あんたはずるいのよ!!そうやって言えるのは自信があるからでしょう!?王子に好かれてるっていう!!」
自嘲の笑みが、自然と漏れた。
…そんなの1ミリも、あるわけない。
けれど。
ーーーー彼女のいうことは、間違いじゃない。
慣れっていうのは、恐ろしい。
そばにいれることが、心地よくて。
もしかしたら、この幸せな毎日がずっと続くのではないかと、錯覚しそうになる。
いつか、離れなければいけないのに………。
いつかその日が来ても、
離れたくない、と思ってしまいそうで、
それが、とてつもなくこわい………
ーーーーーほんとうに、身勝手だ。
人には言っておいて、自分は気持ちを伝える勇気もなくて………
だって、伝えられる、わけがない……。彼はーーーー、
瞳の奥から、じわじわと熱いものがせりあがってくるのを感じた。

