そして、やっぱり蓮見くんはもう先に乗り込んでいる。
これも、随分と見慣れた光景になった。
車はゆっくりと走り出す。
もう、制服のワイシャツの長袖のだけでは寒くなってきたーーーーーーーーーーーーああ、もうすぐ、冬がやってくる。
だからかな。あんな夢をみたのは。
冬はイベント毎がたくさんある。
ハロウィンは少し前に終わってしまったけど、クリスマス、それが終われば大晦日、そして新年を迎えて。
ーーーーーお父さんと、お母さんの命日が近づいてくる。
刻々と、時間は迫ってくる。
「あすか~、聞いてよぉ~」
そんな情けない声をだして、もたれかかってくる亜美。なかなかに重い。