「お前は馬鹿か。一緒に学校に行ったらそれこそ大変なことになるだろうが…」
た、たしかに!!
「い、いや!でもそれならあたしが電車で行くから、蓮見くんは乗って!!」
あたしが送られるのは、やっぱおかしいよ!
「…お前はっ本当に…。
その脳ミソは、飾りか?」
な、な!!
なんでそんなこと言われなきゃ……
「この間のこと、まだ懲りてないのか?」
あっ…。と、そこで思い出す。“アイツ”を。
輪のように広がる、暗い感情。
つい前のことなのに、どこか現実味がない。
「…お前はもう、前みたいな生活が出来る程安全じゃねぇんだよ。だから、黙って従え」
なんだか……納得がいかない。でも、仕方ないことなんだ。
あたしはどうしてか、狙われている。蓮見くんの“弱点”として。
まったく、そんなんじゃないのに……。