銀白虎






本当に、蓮見くんは何者なんだ。



「…はぁ。なんで、こんなことに…」


眉をしかめ、心底嫌そうな顔だった。



いつの間にか、あたしの近くに来ていた虎丸がわん!と鳴く。

すりすりされて、くすぐったい。



「うわ!虎丸がなついてる!!」


ばっ、と急に立ち上がったかと思ったら、指をさされた。


「なぁ、クラ!どゆこと!?」

「さぁ、俺にもさっぱりなんだよ」


2人は、奇妙なものでも見るよーな目で見てくる。




「…お前、虎丸に何したんだ。」


蓮見くんにまで、そう聞かれてしまった。