「…おい、クラ。」

「はい、若!」


「……これは、一体どういうことだ?」


にっこり笑う顔が、余計に怖かった。



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─────…



自分の家に当たり前に帰ってきた蓮見くん。

そこに、虎丸ちゃんを抱いたあたしがいたら、驚かないわけがない。

彼の場合、驚くというより、静かに怒っていたという方が正しいが。



とりあえず、蓮見くんの無言の拷問にあったクラさん?は、この事のなり行きをビビりながら説明した。



「…てなわけなんです、若…」



「…………クラ。」


「はい!」


「…お前、罰として1週間風呂、トイレ掃除とあいつ起こす係な。」


「…そ、そんなっ…若!!」


「…文句あんのか?」



無言の蓮見くんの笑顔には、かなりの迫力があると思う。