要くんが帰ると同時に、亜美があたしの元にやってきた。
「あのこだーれよっ!」
首に巻き付かれて、ちょっと…いや結構苦しい。
「神崎くんの弟なんだって。」
「へー!神崎に似てなくて可愛いわね!」
……なんだかいま、さりげにひどいことを言った気が。
「あ。てか、飛鳥写真とろーよ!なんやかんやで、2人で撮ってないし!」
そういったくせに、返事をする暇もなく何処からかデジタルカメラがにょきっと。
いくよー!と言われてえ!?と慌てるあたし。
カシャッ。
…やっぱり、キョドった顔をするあたしの姿が写ってた。
写真は正直だ。
あーあ、とあたしは写真に夢中だった。
「…飛鳥、あたし今から蓮見くん呼び出して言うよ」
…え?
知っていたのに、つい間抜けな顔になった。