口説いてんの?


薫子が目を閉じて待っていても

近付いてくる気配がない。

薄目を開けてみると

30cm上に彼の顔があった。

「どうしたの?」

「可愛いなぁと思って見てました。

 凪斗の方が綺麗な顔だよ」

「いいえ」

彼が薫子の唇を塞いだ。

甘い吐息が漏れ、身体が重なり

心は満たされて溢れそうだった。

今までで一番長いキスが終わり

彼は天井を眺めて唸っていた。

「どこか痛いの?」

「いいえ。ヤバイです」

薫子は状況が分かったので

彼に身体を向けて、そっと下半身に触れた。

彼は、ビクッ!と腰を動かし

薫子の手を掴んだ。